アイル共和国

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アイル共和国(: ai'r a gamuu, : AIL)は、ファイクレオネの地上部に位置する共和国。ヴェフィス共和国およびリナエスト・オルス共和国とともにPMCFを構成する。

国名

「アイル」という名は人口の多数を占めるアイル人からとられているが、難民が大量に流入した経緯からアイルにはバート人、タカン人、パイグ人といった多くの民族が集まっており、この国名に不満を持つ人間も多かった。当時の文化省大臣皇之上水たかまそらなは手記に「なぜラネーメ共和国にしなかったのか」という内容の記述を残している[1]

歴史

成立と内戦

PMCFの他の国家と同様、エルフ熱およびそのワクチン開発の途上で発生したモンスターから逃れる人々が集まって形成された国で、ヴェルガナ・トゥワイ・ズュザを代表としてphil.2002.3.15に成立した。当時のアイル共和国は家のない難民たちが酒や賭博に明け暮れるありさまでありタカマ・ソラナは改善を訴えたが、ヴェルガナは取り合わず中央政府および自らの政治基盤の整備を優先した。2003.12.6にPMCFが連邦に発見されるとユエスレオネ革命に伴う難民の流入でさらに社会が混乱し、政権との衝突が増えた。この衝突が高まった結果、phil.2005年、10月8日事件という出来事をきっかけに内戦に突入することとなる。この内戦はヴェフィスやリナエスト、さらには連邦の介入をもたらし、同年12月15日に政権が倒れる形で終結した[2]

文化整備

内戦終結により首相にはタカマ・ソラナが就任し、公用語はアイル語のみであったのが国家としての公用語に標準東島通商語伝統文語が追加、国補助公用語としてリパライン語が定められるなど、言語をはじめとした文化制度が改められて多民族国家としての体を成すようになった。phil.2006年に文化省が主導して開かれた官定机戦会議をはじめとする各種民俗文化の保存・振興なども奨励されるようになり、「文のアイル」と呼ばれる下地が整えられていった[要出典]

イスケ紛争

phil.2013年8月に隣国で同じPMCFの構成国であるリナエストの陸軍の一部が暴走して独立国家を建て、リナエスト政府はこれを国家承認した。この出来事を受けてPMCFはphil.2014にリナエスト・オルス共和国の除外を表明する。これと同時にアイル共和国政府はヴェフィス共和国政府とともにリナエストに宣戦を布告し、無血戦争を開始。その後リナエストでは内戦が起きたが、リナエストにはPMCFの本部があったためPMCFの政治機能が麻痺し、また難民の流入などによってアイルも混乱を余儀なくされた[3]

地理

アイル共和国地図。太い破線は鉄道、細い破線は郡の境目、オレンジは郡名、○は主要都市、海上の大きな文字は島名および共和国名。灰色背景はアイル共和国でないところ。すべて東島通商語。地図下側が北、右側が東である。

母島(manmana)、闇島(pedu)、皇島(atalam)、光島(aikit)という4つの島が存在する。一番大きい島である母島の中央には軸山(: lazo)と呼ばれる山があり、これが母島の南北に走る山脈となっている。標高はそこまで高くはない。軸山の中南部には少し標高が低くなって通行の容易になった地形があり、ここにオキヤウ(: okijau)という街が形成されて古くから交通の要所として栄えた[4]

皇島と母島の間に流れる海峡は皇水(: tanna)と呼ばれており、物資の輸送に非常に重要な役割を果たしている。また皇島の中央には皇山と呼ばれる山が位置し、皇論論者たちによって神聖視されている。

また地図中にも示されているとおり鉄道が敷かれており、これらは国によって運営されている[5]

行政区分

アイル共和国は4つの島(: menic)に分かれており、さらに14個の郡(: 集, : dat)に区分される[6]。闇島、皇島、光島はその大きさから島全体が一つの郡とされており、残る母島が11の郡に分けられている。この4つの島のうち闇島はバート人の、皇島はタカン人の民族自治区としての側面も持つ。住所は国、集、大都市名/小区分の順に書かれる[4]

母島に位置する天神(藍:makati, 東:MAKATI)に首都が定められており、天神大学などが有名。

地方

アイルは北西部、北東部、南西部、南東部、山中部の5つに分けられ、それぞれに地域のつながりや影響力の強い文化が存在する。 天気予報など、ある程度広い範囲における詳しめの情報を述べるときや文化圏でのまとまりに言及したいときなどに使用される。

北西部

天神集、筆処集、川集、皇島の3集1島を含む。首都部とも呼ばれるとおり首都である天神が位置し、商業やサービス業の発展に伴って人口流入が進んでいる。

土地に起伏が少ないことから宅地開発が行いやすく、アイルの政情が安定したphil.2020年代からの人口急増を支えている。タカン・パイグ文化の影響が比較的強い地域である。

北東部

東山集、車馬集、静水集の3集を含む。静水集にはPMCF間の海運のための規模の大きい港があり、ヴェフィス人・リナエスト人のための玄関口となっている。 これらの影響もあって北東部はヴェフィス語が公用語になるなど、ヴェフィス文化の影響を色濃く受けているという特徴がある。

天気予報などでは山中部に属する山中集とまとめられることがある。

山中部

山中集のみを含む区分であるが、通常「山中部」と呼ばれる際は母島中央の山岳地域を指すことが多い。

山中部はエルフ熱による大移動の前からリナエスト系の村落が存在しており、大移動後も移民が少なかったことから、今なおリナエスト文化圏としての存在感を持っている。

南西部

受光集、端集、西門集と光島の3集1島を含む。山が沿岸から離れており平坦な土地が続いていることから、工業用地としての利用が盛んである。

南東部

骨門大集の1集のみから成る。水はけのよい土地であることや広大な平地を有するため機械化による大規模な農業が展開されており、アイルだけでなくPMCF、ひいてはファイクレオネの食糧事情を支えている。

闇島は、距離が遠いため南東部に含まれることは、皇島や光島に比べると少なくなっている。

島ごとの公用語

国公用語に加え、島ごとに付加的な公用語を定めている[4]

母島

アイル語パイグ語リナエスト語(山中集)、ヴェフィス語(車馬集、東山集、静水集)

皇島

タカン語

闇島

バート語

光島

光島語

宗教

ラネーメ系のアニミズム的な土着宗教である皇論がタカン人やパイグ人に、一神教であるリパラオネ教がアイル人やリパラオネ人に広く信仰されている。また、国内にいるヴェフィス人が主に信仰するフィメノーウル信仰や、バート的信仰と呼ばれるものもみられる。
アイル共和国の立法精神と皇論が深い結びつきをもっており、「圧を定めることは好ましくないがより多くの心圧を防ぐために仕方がない」といった皇論に根付いた表現がアイル共和国の文書に頻繁にみられる。

政治

法律や布告といった文章は燐帝字母による伝統文語で書かれる[7]

政体

政府のあり方はアイル共和国の憲法である『冠国定官之律』(軸律とも呼ばれる)に定められており、まず大きく法律省と司法省の二つに分かれている。

法律省 (: 律集)

行政・立法を担当する。総務省以外は事務府(筆)と実働府(兵)の二つに分かれ、バランスを保ちながら業務を行っている。

総務省(筆兵集) 事務府 (筆)と実働府 (兵)の機能の均衡を図る。
文化省(地心集) 文化・教育・言語政策 文化財の修復、学校の建設など
兵部省(戦行集) 作戦の立案 軍事行動・消防・自然災害対策
外務省(外門集) 外交 大使館の警備など
財務省(定銭集) 財務 納税の催促
法務省(積律集) 各省庁各自治体の法の整理 警察
交通省(連道集) 道路政策・鉄道政策 道路敷設・郵便
経済省(享銭集) 技術開発支援・金融政策・産業 公共事業・開拓
民部省(筆民集) 戸籍管理 国勢調査
厚生省(人善省) 健康推進啓発 公害対策・労働監査・医療
[4]

司法省 (: 裁集)

司法を担当する。こちらも筆兵に分けられており、筆は判例管理・選挙を、兵は裁判を担当する。

国民主権

軸律に示された「寡頭政治を行うと国は亡びるので、国民全員が政治を行えるようにすべき」との考えから、選挙と法改正提案という二つの方法が主に用いられている。

選挙

秘密選挙を行うこと・公示のない選挙を行わないこと・開かれていない選挙を行わないことなどが定められている[注釈 1]

法改正提案

国民が政府に法律を変えるようはたらきかける権利を保障しており、国民権利基本法に詳細が定められている。

軍事

兵部省の管轄するアイル共和国軍が存在する。

産業

農業国であり、米などの農作物が盛んに生産されている。大手自動車メーカーである墨風(womuka)がタカン島にある[8]など、工業も活発である。

特に工業においては、まとまった平地があることを生かした大規模工業が発達しており、リナエストからは鉄や木炭といった原料を、ヴェフィスからはWP鉱石や石炭、天然ガスなどの資源を輸入してアイルからは工業製品を輸出することでPMCFの工場として機能している。

文化

文化整備の項でもふれたように、政府が非常に力を入れて文化を保護・奨励したため、机戦話琴といった各種の民衆文化が栄えている。

外部リンク

脚注

  1. この禁止事項においても立項するにあたって「心圧を減らすために必要な圧である」という記述がみられ、皇論が政治に根付いていることがうかがえる。

出典